参加者は顧客か共催者か

コンベンションを「セッションを遊ぶにあたって必要な手続きの一部を主催側に代行して貰い、全体のコストを軽減するプレイスタイル」とした場合、主催側と参加者側の関係はどう考えれば良いでしょうか。

これには二つの答えがあります。一つは「顧客(お客様)」という考えで、もう一つは「共催者(仲間)」というものです。顧客という捉え方は、実体として主催側の費用に対価を出していない点で現実的でないという難点がある一方で、共催者という形は主催側が線引きを曖昧にしてしまい、コンベンションの持ち味を殺してしまうという難点を持ちます。

実際には両者の間に位置するのでしょう。あと、楽に流れるのが人の常ですから、心ない参加者は「俺たちは些少だが金を払っているのだから客扱いしろ」と言いますし、主催側は「みんな仲間なんだから言わなくてもわかってくれるよね」と言いがちです。でも、これはすれ違いの末の破綻を招く危険性が高いです。

理想は参加者が「お客になるにはあとN万円は出さないとダメだよね。それをしないのだから、自分たちも共にコンベンションを作り上げる立場なんだ」と考え、主催側が「自分は参加者全体からセッションの前後を委任されているのだから、きっちりやろう」と捉えている状態でしょう。