央華封神で遊んでみた

先日、リクエストがあったので軽く央華封神の第三版でマスタ。華やかな卓面子を相手にシンプルな冒険を遊んでみました。

央華封神は古代中国風ファンタジー世界を舞台に、人々を苦しめる妖怪や邪仙を、会得した術と功夫で退治する仙人たちを遊ぶゲーム。おおらかな世界観と刺激的な戦闘システム、波乱を呼ぶダイスロールがあいまったとても楽しいものです。

キャラクタたち

クイックスタートのキャラ5名に若干のアレンジを許可し、一時間半ほどでゲーム開始。選ばれた洞統(スタイル)は以下の5つでした。

  • 五遁金行(打撃力)
  • 禁呪(術対策/敵妨害)
  • 厭魅(打撃力/支援/自動武器)
  • 風水卜占(情報収集/戦術支援)
  • 召鬼(偵察/数制限有打撃力/自動武器)

回復役(巫蠱)が居ないかわりに、状況対応力に優れた構成です。これは三版になって最低限の回復は共通仙宝で可能となったため、成立しえた形とも言えます。ただ、直接ダメージを与える術の使い手が皆無な点が弱味といえば弱味でしょう。

シナリオ概要

用意したシナリオは基本に忠実な妖怪退治もの。ただし少し捻って「修行をはじめたばかりの弟分(妹分)が郷里を苦しめる妖怪を倒すべく宝物庫から仙宝を持ち出した。師匠からは連れ戻すことを命じられる」という導入にしています*1。前編は捜索、後編は活劇のイメージで作っています。
前編は事前にヒロインは悪妖怪の術で瀕死の重傷を受けて、妖猿(雑魚妖怪)の根城の片隅で隠れてることにし、捜索が必然的に妖猿退治に繋がる形。そしてヒロインの口から悪妖怪の存在を明示して、後編は「正体を暴き退治する」という流れを想定。

序:導入

そしていざセッション。PCの一人が師匠に捜索を命じられたという点だけ提示して、後の関係などはPLたちに投げます。央華の仙人は困っている人を助けずには居られない体質なので、一人困らせれば皆で同行する形にもっていくのは難しくありません。むしろキャラの個性を描く絶好の機会と考えます。
皆でちょっとずつ演出を交えながらパーティを組んで、舞台を仙境からヒロインの郷里に移します……ちなみにこの段階でヒロインは妹分に決まりました。

破:情報収集

舞台となる郷里は山間の小さな村(邑)で、斜面に作られた畑の作物で辛うじて自給自足している程度。斜面を下ると川と笹と木のおいしげる林があり、妖猿はその林の奥にある洞穴に住み着いている……実に単純なおはなしです。

一行はまずは身分を隠して旅人として村に入ることに。村は妖猿と作物の疫病に苦しんでいるにも関わらず、旅人を手厚く遇してくれます。

病の背後に邪悪な存在を感じた風水卜占や召鬼は術で悪妖怪を探しますが、敵もさるもの。尻尾を掴ませません。邑の守護精霊(土地神)も力弱く、あれこれ質問しても妹分が邑の柵内に立ち寄っていないことぐらいしか分かりません。

初対面に近いプレイヤ同士なこと、ルール経験者が少ないこと等から連携がうまく働かず、思うように情報が集まらず……少しばかりまずい状況です。

もっとも、停滞ムードは必ずしも悪ではないので、しばらく待ちます。

急:ならば妖猿退治を先にしよう

「停滞するぐらいならば、まずは妖猿退治をしてしまおう。こいつらも邑を苦しめてはいるのだから」ということに。

まずは召鬼が鬼(幽体)を放って敵地の偵察を行い、次いで厭魅が術で作った分身で洞窟正面の守備部隊を騙して侵入経路を確保。

そして敵本陣に乗り込んで妖猿の群と戦士長、術使いの妖猿、使役された風の妖などを見事に討ち果たします。さらには仙宝で姿を透明にして隠れていた妹分も発見。

邑を脅かしていた妖猿どもは仙人たちの活躍で除かれ、前編終了。

つづく

*1:ちなみに導入の狙いは「妖怪退治を師匠が命じない」こと。