6ニムト

神饌喰い。でなにやら「6ニムト」の話が出ていたので、ちょっと書いてみる。[TRPGL]ロールプレイに割いても安全な時間でもちょっと触れた話題ですが。

6ニムトというのはドイツ製の非常に面白いカードゲームです。ルールを理解すれば1プレイ30-40分と短時間で遊べる上に、日本語訳がついたものがメビウスゲームから1000円とお手軽な価格で出てる良品です*1

で、この「6ニムト」ですが、説明書にはまるで載っていない裏設定があります*2

  1. カードは全て「狂牛病の危険性を持った牛」を意味する
  2. テーブルのカードが並ぶ4列は「国内の肉卸売市場」を意味する(例:北陸・関東・関西・九州)
  3. カードを列に並べる行為は「出荷」を意味する
  4. 列があふれた状態は「狂牛病の疑いがある牛が市場にあると発覚したこと」を意味する
  5. プレイヤーの立場は「危険性に気づきながらも出荷を命じる企業経営者」となる
  6. 失点は「企業の株価下落」を意味する

この際、ポイント計算表には「うすくち食品」「アキト乳業」「GM物産」など適当な名前を冠すると良いでしょう。

この裏設定を適用すると、ゲームの手続はまるで変化しませんが、すべてのプレイが「物語的な皮」を被ります。プレイヤは「悪の食品会社」となり、他社に責任を押付けながら業績を維持する物語を紡ぐことになります*3

結果、プレイは「ちょっとキミ、農水省の皆様を接待するように」「わが社の牛は安全です」「どういうことだ、市場担当を呼びたまえ」「私だって寝てないんだ」「あそこと連絡をとってなんとか株主総会を乗り越えなければ」などといった戯言が飛び交う中で進行することに。

これが実に楽しい。ゲーム自体が抜群に面白いことに加えて、戯言を口にして皆で笑いながら遊ぶわけで、楽しくて当たり前なんですけどね。

時代劇で「悪代官」を見て育った人は是非一度お試しください。きっと楽しめるはずです*4

*1:1-104のカードが1枚ずつ入っているという構成はギミックとして重宝します

*2:嘘です。以下の内容はでっちあげです

*3:当然ながらこれはゲームの中の話です。現実の食品会社とは無関係です

*4:あと、実はこういう「物語の皮を被せる」という手法は、ゲームを理解したり記憶したりするのを強化するという意味合いもあったりしますが、些細なことでしょう