場を見た

駅についたら向こうの方で「馬鹿野郎」という罵声が聞こえてきました。朝から喧嘩だろうかとそちらを眺めてみたものの立ち回りなどは見当たりません。

しかし面白いことに誰が怒鳴ったかだけはすぐにわかるのです。「彼」以外は顔をしかめていたから。

おそらくはボクの顔も似たり寄ったりだったと思う。いきなり不協和音を聞かされたような気分。

そんな嫌悪のトンネルを「彼」は歩いて行きました。ちょっとバツが悪そうにして。

朝から妙なものを見た気分です。