レイアウトを考える前に

TRPGのルールブックにおけるレイアウトを語るにあたって、いくつか検討しておかないと面倒な前提的な考えがいるんじゃないかな、と思うのです。例えば以下の3点。

  1. TRPGのルールブックが成立している環境は、一般書籍と比べてかなり特殊である
  2. TRPGのルールブックが持つ情報量は10年前の数倍になっている
  3. TRPGルールブックのレイアウトはルールデザイナ(著者)が主導で行っていない


こういった仮説が成立するなら、よくある議論について「汎用的なDTP論では過不足がある」「過去の方が読み易かったのは情報が少なかったからという側面が強い」「あのデザイナの作品はレイアウトが良くないという言い方はできない」といった形で、議論そのものが崩れる可能性が出てくるんじゃないかなと思うのです。

まずはこういった前提の整理、TRPGルールブックとはどのようなものなのかという、非常に当たり前のようで実はあんまり語られていないところを見るところから始めてみましょう。